あたしがステージでMCをしていると
急に会場がざわついた。


何事かと思ってお客さんの
視線の先を見るとそこには
黒い体にフィットしたシャツに
黒いズボンを吐いた大将が歩いてきていた。



「これは2年前までチャンピオンだった伊東選手!
そして誰にも記録を破られることなく
今回復帰しました注目の選手です!」




司会者が興奮しながらそう言うと
会場はさらに盛り上がった。



「この曲は俺が歌えってさ。」




大将はステージ袖から手をふる
メンバーを見ながらそう言うとニヤリと笑った。



まったく…



『みなさん!次の曲は伊東選手が
一緒に歌ってくれることになりました!』



あたしは大将にアイコンタクトをとると
大将はマイクをかまえた。




『聞いてください。DIABOLIK LOVERS』