何故キレられたのか分からずポカンとしていると、煌が俺の隣にやってきて。




「にぃ達は昔から俺らのことばっかり優先してたじゃん?」



「そうか?」




優先してたつもりはなかったんだけど。


あの頃は必死だったから。





「そうなの。だから、今ああやって兄貴に甘えられてるにぃ達を見ると、俺達弟はこう思うわけ。


……あぁ、やっと肩の力抜いてくれたんだなぁって」




え?





すると今度はどこからきたのか、雷が恋の隣で言う。




「にぃ達はいろんなもの背負ってきたから。弟とか、期待とか…自分達がちゃんとしないとっていうさ」




「俺達ずっと思ってたんだよ?そんなに抱え込まないでよって。


俺達弟にも、少しは頼ってよって。


2人が喧嘩しながら、必死に重圧に耐えてた姿見てたから」




お前ら…。





「俺達ね、にぃ達の重荷になってることとか、力になりたいのに頼ってもらえるほどの力がないこととか……


ずっと悔しい思いしてたわけ」



「だから慶は怒ったんだよ。やっと甘えられるようになったのに、なんで変だなんて事言うんだー!!ってね」





知らなかった。


弟達が、そんな事を思ってたなんて。