「んー、尚うるさい…。寝心地悪い」 尚の膝はお気に召さなかったようで、今度は慶の元へ。 「ぎゃー!!来ないで、来ないで!!」 それに気づいた慶が、兄貴の背に隠れる。 「なんだよ慶。膝枕くらいで」 「怖いんだよっ!!酔いが覚めたとき記憶があったら、俺翠にぃに殺されちゃうよっ!!」 たしかに。 普段、翠には逆らえない慶だから。 慶に膝枕されてた…なんて知ったら、翠は恥ずかしさと怒りで慶を殺しにかかりそう。 翠は慶を諦めたのか、今度はチラリと俺と恋の方を振り向いた。 お? こっちに来るか?