俺、兄貴になりました④




廊下を進んでやっと教室に着いた。


あー、もう朝礼始まる時間じゃん。
危なく遅刻扱いになるところだった。



実は俺たちは同じクラス。


大体の学校じゃ、双子は別々にされるんだけど。


ほら、俺たち仲の良すぎる双子だから。


アイドルの兄達を見習って『同じクラスにしてくれなきゃサッカーやめる』って言ってみたら、あっさり承諾してくれた。



そのあと、その事を知った翔にぃに『お前らあいつらの悪いとこばっか見習ってんじゃねぇよっ』って怒られけど。



「「おはよーございまーす」」



ガラッと教室の扉を開ければ



「遅いぞ、このサッカー馬鹿共っ」



なんていう担任の國井先生…通称クニちゃんの声。



「クニちゃん怒んないでよ」


「仕方ないんだよ、女子に襲われてたんだ」


「クニちゃんって呼ぶな!先生と呼べ!そしてそこのチョコの山をどうにかしろっ」



クニちゃんが指差した先は俺たちの席がある方で、その方向を見れば、大量のチョコの山が俺たちの机に置かれている。



やっぱり…。

いらないって言ってんのになぁ。



「クニちゃん、俺たちサッカー選手なの」


「知ってるわボケ」


「うん、だから太っちゃうと困るんだよね」


「太ると動けなくなるからな」


「そうそう。だから受け取れないって断ってるんだけど」


「チョコを貰いたくても貰えない男子達に対する嫌味かコラ」


「でもせっかくくれた女子がかわいそうでしょ?」


「そうだな。だから何だ」


「「クニちゃんに全部あげるー」」


「いるかボケ!!なんなんだお前ら、嫌味か、俺に対する嫌味かゴラ!!」