「ありがとう」 一言だけそう言うと、彼女は頬を染めて嬉しそうに微笑んだ。 そのあと、ペコッと頭を下げた彼女はパタパタと走っていった。 あ…名前聞くの忘れた。 なんて思ってしまっている俺は、ほんの少しだけ彼女に惹かれてるのかもしれない。 だけど。 「可愛かったな、あの子!陽、お前あの子にしとけ!」 「は?なんだよ、しとけって。今は彼女とか興味ないし」 俺がそんな淡い恋心に気づくのは、また別の話。 バレンタイン・陽の場合 END