「陽どうしたの!?この馬鹿達にいじめられたの!?」


「「ちょっと翠(にぃ)酷くない?」」


「誰にやれって言われたの!俺がけちょんけちょんに成敗してあげるから!」


「「けちょんけちょんって…」」



急いで陽の顔に貼ってあったテープを全部取り終えると、陽は言った。



「これをやれば、翔にぃ元気になるよってにぃ達が言ったから」



ど…


どんだけ良い子だよっ!!

優しすぎるわ!!




「いいじゃん翠にぃ、翔にぃも笑ってたし」



え?



ベッドに目を向けると、にこにこと笑う翔にぃがいて。



「面白かったぜ。陽の意外な一面が見れて」



ははっと笑う翔にぃを見たら、怒る気力も無くなった。



翔にぃにそう言われたら、俺なにも言えないじゃん。



「もういいや。はい、翔にぃ…お粥だよ」



「おう、サンキュ」



薬が効いたのか、割と元気な翔にぃに一安心。