本当は、美味しい?と問いかけて、答える時のあの笑顔をもう一度見たかったのだが、そこはグッと堪える。
トーマがそんな風に自分の心を必死で押さえ込んでいる間に、ルウンの器はほとんど空になりつつあった。
「おかわり、あるよ」
気がついて声をかけたトーマに、ルウンは首を横に振って器をお盆に戻す。そしてすぐさま、期待に満ちた眼差しをトーマに向けた。
「分かっているよ。ほら、まずは横になって」
苦笑しながら促すと、ルウンは素直に従った。
その間にトーマは、お盆に自分の器も載せて一旦棚に置く。本当は先に片付けてしまいたいところだったが、期待に満ちた眼差しのルウンは、それを許してくれそうにない。
「えっと、昨日の続きからでいいんだよね」
ルウンはコクっと頷いて、「今日は、寝ない」と意気込んだ。その姿が微笑ましくて、トーマはついクスッと笑みを零す。
この時トーマには密かに考えていたことがあったのだが、楽しみにしているルウンを前に、今はまだ伏せておくことにした。
「じゃあ、昨日の続きからだね」
ルウンが嬉しそうにコクっと頷いたところで、トーマは改まったように口を開く――。



