家に着いてすぐ、もらったワンピースを袋から取り出し、着てみた。

サイズは、、、

ピッタリだった。

ふと疑問に思った。

(なんで私の服のサイズ、わかったんだろ?)

そう思いつつ、鏡を見てみる。

「わぁ〜、、、。」

着てみると、ワンピースがさらに、自分好みに見え、一瞬で気に入ってしまった。

(お礼言わないと‼︎)

携帯を手に、メールを打とうとする。

が、

(、、、電話の方が早いよね。)

と思い、携帯の電話帳から〈宇治ノ瀬 幸〉の文字を見つけ、タップした。



プップップップップップッ、

トゥルルルルル、トゥルルルーー

「もしもし。」

(あれ?なんか、声ちょっと暗い?)

そう感じたものの、気のせいだと思い、話をする。

「あっ、もしもし、幸くん?
私、園田美来留だけど。」

「園田⁉︎どうした?」

(あ、明るい。やっぱり気のせいだったか。)

「ワンピースのお礼が言いたくて。」

「あぁ、そんなんいいのに。」

「そういうわけにはいかないよ。
今着てみてるんだけど、私、このワンピー
ス、すっごく気に入っちゃった。
だから、すぐにお礼が言いたくて。
ありがとう、幸くん‼︎」

「、、、、、、。」

「ん?幸くん?
聞こえてる?」

「、、がた、、、チャ見t、、わ。」

「え?なんて?」

聞き返すと、幸くんの空気を吸い込む音が電話越しに聞こえてきて、

次の瞬間、

「そのワンピース姿をメチャクチャ見てえっ
て言ったんだよ!」

「ッ、、、/////」

ハッキリ聞こえた。

「い、きなり、何言ってんの?」

「だから、園田のワンピース姿が見たいって
言ったんだよ。」

「いや、そういう意味じゃなくて、、、///」

「園田。」

「え?」

いきなり低く真剣な声になった彼に名前を呼ばれて、間抜けな声が出た。

「今日は、ありがとな。」

「う、うん。」

(なんか、幸くんのペースについていけない、
、、。)

「じゃ、またな。」

「え?幸くんッ⁉︎」

名前を呼んだもののすでに遅く、携帯の画面には『通話終了』の文字があった。