「あ、ちょっと待っててくれない?」

ショッピングモールを出たところで幸くんがそう言った。

「どうしたの?」

心配で聞くと、

「買い忘れ。」

そう言いながら、小走りで来た道を戻って行った。

小走りって言っても、彼の小走りは、

(は、速い、、、。)

ついて行くよ、なんて言う暇もなく、置いていかれた私は、仕方なく彼を待つことにした。

外は暑いため、ショッピングモール内の出入り口に1番近い場所で。