「昨日は琴子がごめんな?

愛香が帰った後、すっごい落ち込んでたよ」

そう言った各務原に、
「もう大丈夫だから」

愛香は笑ってみせた。

「白川さんに謝りたいって言ってたよ」

「そう…」

「もう2度と顔をあわせたくないとは思うけど、ちゃんと話を聞いてあげてな?」

「わかった…」

愛香が首を縦に振ってうなずいたことを確認すると、
「それで話したいことがあるって言ってたけど、何なの?」

各務原が言った。

「きたっすよ」

マキヨが言った。

「大丈夫かしらね…」

澄香は不安そうである。

小夜子は黙って、愛香と各務原の様子を見守っていた。

愛香は深呼吸をすると、唇を開いた。

「実はね、隠していたことがあるの」