その頃、マキヨは愛香と一緒にユニクロにきていた。

「これなんかどうっすかー?

白だし、ワンピだし、結構清楚な雰囲気が漂ってると思うんすけどー?」

マキヨは愛香に白のシャツワンピースを見せた。

「でも白だと少し汚れちゃうんじゃないかと思います」

そう言った愛香に、
「あー、そうっすかー」

マキヨは残念な様子でシャツワンピースを棚に戻した。

「すっごいムズいっすねー。

マキ、こう言うの初めてだからどうしたらいいのかわかんないっすー」

マキヨはお手あげだと言うように、両手を胸の高さまであげた。

「ネットの情報によると、“ハデ過ぎず、地味過ぎず”なんてあったんすけどムズいっすよねー。

ハデなのはまだよくないとして、地味なのもダメって酷過ぎやしませんー?」

愚痴をこぼしたマキヨに、
「そうですね…」

愛香は呟くように返事をした。