合コンが無事に終わった。

「――うっぷ、気持ち悪い…」

小夜子は手で口をおおいながら、駅に向かって歩いた。

「何してるのよー」

その隣では澄香が苦笑いをしていた。

「そうっすよー、せっかくの合コンなんすからもっと楽しめばいいのにー」

マキヨも一緒になって苦笑いをしていた。

「だって何をすればいいのかわからなかったんですもん…うえっ」

食べるだけ食べて飲むだけ飲んだせいで、胃の中が気持ち悪くて仕方がない。

「だからと言って暴飲暴食はないんじゃない？

躰に悪いわよー？」

「そうっすよー、カワスミ先輩の言う通りっすよー」

お目当ての男性にアタックをすることができた澄香と最後まで合コンを楽しんだマキヨは上機嫌だ。

「春田さん、ずいぶん楽しんでましたけど…」

先ほどのマキヨの様子に、小夜子は声をかけた。