「サヨコ先輩っすねー。

マキのばあちゃんと同じ名前だからすぐに覚えたっすー」

マキヨが笑いながら言った。

「お、おばあちゃん…?」

まさかの彼女の祖母と同じ名前に困惑していたら、
「ちょっと、失礼じゃないの!

そう言うのは思っていても言わないの!」

澄香が間に入ってきた。

「まあまあ、澄香ちゃん落ち着いて」

そんな澄香を成美がなだめた。

「だ、大丈夫ですよ、川越さん…。

学年に必ず1人はおばあちゃんと同じ名前だって言う子はいますから…」

小夜子も一緒になって澄香をなだめた。

「じゃあ、次の人に紹介しようか。

澄香ちゃん、じゃあね」

成美がマキヨの手を引いて、小夜子と澄香の前を立ち去った。