「ねぇ、ここ赤くなってない?」

しほりが指差す先は私の右手首。

「ぎゃっ!!」

気味が悪くなって、
一生懸命右手をブラブラさせる。

だけど、ブラブラさせると鈍痛が走るから慌てて手首を抑えた。

なんなの!?
どういうこと!?


「ヘンな夢見てたんでしょ?
 もしかして、寝てる時に自分でぎゅ~って握ってたんじゃん?」

「……そうだね」


きっとそうだ。
そうに違いない。


ゆめうつつ 終