今日は食事以外の時間は自分の部屋で過ごした。

こんなにも姫と一緒に過ごさないのはこの世界にきて初めてのこと。


智にもしものことがあったら――

ほとんど独りでいてそんなことばっかり考えてしまう。

こんなふうになにもできずにただじっとしているのははっきり言って苦痛。

もちろん、極端なことを考えれば、
もうすでに智は殺されてる可能性だってある。

仮に命はあったとしても、
ひどく殴られたりしてるかもしれない。
拷問みたいなことをされてるかもしれない。

そこまでいかなくても満足にご飯ももらえてないかもしれない。

皇極天皇がウソを言ってないとしたら、約束を守ってくれるとしたら、
今回のことがうまくいけば智は無事に解放される。

今はそのわずかな望みにかけるしかない。