もう好きじゃない


気づくと寝ていた
時間を見ると20時05分
さすがに帰ったよね

気にしないようにしていても気になり
少し見に行くことにした

家から噴水公園は10分くらい
割と近い

外に出ると雨が降っていた



公園に着き噴水に向かうと噴水の近くのベンチに誰か座っていた

まさかと思い近寄ってみると翔夜だった

ほんとに待ってたの
もう約束の時間から3時間ぐらい経ってるよ
それに雨が降っても待ってるって
バカじゃないの…
やっぱり好きだなー

とりあえず行ってあげないと


近寄ってみると私の気配に気づいてないのか
ずっと俯いてる翔夜

「翔夜…」
「!…葉月!」
「ほんとバカじゃないの…」
「でも葉月は来るって思ったから」

そう言った翔夜の顔は赤かった

「風邪ひいてるんじゃない?!」
「え?あぁ…そうかも」
「私の家近いから来て!」
「…いいのか?」
「…家でゆっくり話そ」


何とか翔夜を家に連れてくると
自分の部屋に案内した

「とりあえずお父さんのシャツに着替えて」
「ありがとう」
「着替え終わったら呼んで」
「わかった」


3分後

「終わったよ」
「わかったー」


「まずなんで利奈ちゃんを優先してたの」
「あいつの家父子家庭で家にいたくないらしくそれに付き合ってた」
「そっか…」
「ほんとごめん」
「ううん私も」
「でも葉月が好きってやつはほんとだから」
「うん」
「葉月はもう俺すきじゃないよな…」
「そんなことないよ…さっきは強がっちゃったけどちゃんと好きだよ今も」
「ほんとか!?よかった…これからはいっぱいデートしような」
「その前に風邪治さないとね」
「へぇーい…」