それから、どうなったのかは覚えてない
ただ、私が泣いてたことと、優生先輩が目を覚まさないこと
それだけが残っている
……あとは、痛みだけ
気がついたら、病院のベッドの上にいた
「……っ!しずくっ!」
目を覚ました時に、泣いた姿のお母さんがいた
「おかっ……さ……」
「ごめんねっ……守ってあげられなくてっ……ごめっ!」
「おかっさ……わたしっ……わたしっ……」
お母さんの前で泣くことも初めてだった
だから、余計にお母さんは泣いた
何があったのかも、きっとお母さんは分かっている……
「優生先輩っ!」
「え?」
突然私が叫ぶものだから、驚く
「優生先輩っ……私の他にもう1人……いたはず……」
「あ!その子なら、手術して、今は普通病棟の一人部屋で眠ってるわ」
それを聞き、ホット胸をなでおろす
……本当に…私は何てことを…



![[完]君からの愛を](https://www.no-ichigo.jp/img/member/923380/wmb7aaulfs-thumb.jpg)