「優梨華ちゃーん!」

校舎内をぐるぐる探すけど、見つからない

息を切らして少し休憩をしている時、前の方から大好きな人が歩いてくる

「柊羽…」

そう呟いた私に気がついたのか、あっ、と声が漏れていた

「しずく」

「どうしたの?」

「職員室に。しずくは?」

「私は、優梨華ちゃんを探してて」

そこで、あ!とそう言えばと言うように声を出して、

「優梨華なら体育館裏にいたよ」

と教えてくれた

「ありがとう!」

そう言って通り過ぎようとしたら、腕を掴まれる

「柊羽……?」

何も言わずに、目を泳がせて、私の頭をポンポンとしてから離してくれた

訳が分からないまま、私もニコッとしてその場をあとにした