[完]全力恋奏~音に乗せて~



そして、3月1日

今日は卒業式です

私たち吹奏楽部は、演奏です…

2月20日からまた練習を再開して、私が部長になって、優梨華ちゃんが副部長になった。

けれど、なかなか部の雰囲気がまとまらなくて最近はみんなの調子も悪い

このままじゃあ、いい演奏ができないと思い先生にお願いして話し合いをした

けれど……

「先輩は、上手で先輩たちからも気に入られて、だからそんなこと言えるんです」

「私たちみたいに努力したってダメな人もいるんです」

「才能でなんとかなってる人にそんなこと言われたくないです!」

その言葉にものすごくショックを受けた

“才能でなんとかなってる”

「……っ」

私が言わないといけないのに、言葉がうまく出てこなかった

そしたら、

「あんたらいい加減にしなさいよ!」

優梨華ちゃんが怒鳴った

もちろん余程の限り怒ることのない優梨華ちゃんが怒鳴ったからみんながビックリした

「しずくが……しずくがどれだけ努力したと思ってんの!?人一倍練習して、ソロだって、どんだけの努力を積み重ねてると思ってんの!?」

「優梨華ちゃ…「しずくは、だまって」

優梨華ちゃんの気迫に私も負けるくらい

「努力してもどうにもならない?はっ、そんなのあんた達が努力してないか、その努力に努力と言えるほどのものがないんだよ!」

そこまで言うと、優梨華ちゃんは出ていってしまった