記念日にはダブルデートしようということが決まり……


帰り道、新村くんが私のことを送ることに

「久しぶりだね」

「そうだな」

すると、途中で新村くんが立ち止まった

「新村くん?」

そう言うと、近くにあるお店とお店の間に連れていかれて、いわゆる壁ドンをされた

「に、新村くんっ!」

「いつまで“新村くん”なの?」

顔が近いよっ、!

「な、そんなこと…」

「翔亮は翔亮くんなのに、彼氏の俺が何で新村くんなの?」

ドキドキずっと心臓が落ち着かない…ドキドキしすぎて苦しい……けど、この苦しさが心地いいなんて…

「言えよ」

「え……?」

「“柊羽”って、言えよ」

「恥ずかしいよ…」

そう言って顔をそらすと、

私のほっぺを片手でつまんで向き直させる

「ひぃみゅらひゅん(新村くん)」

「呼べよ」

もう、心臓が壊れそうだよ…

「言わないとこの口にちゅーするぞ」

不意に言われたその言葉に、もうおかしくなりそう

「ひゅ、ひゅーっちぇ!(ちゅ、ちゅーって!)」

無理矢理新村くんの手を両手で引き剥がして、