[完]全力恋奏~音に乗せて~


「ふっ……うっ……ううっ……ーーっ……」

とめどなく溢れ出す涙が地面を濡らしていく

一人になりたくて、着いたのは体育館の裏

いつも練習をしている所

……どうして?

「……っうう……っあ……っく…」

膝を抱えて必死に声を押し殺して、気づかれないように

すると、上から一滴の水が落ちてきた

……

上を見上げると、さっきまで晴れていたのが嘘かのようにどんよりとしていた

そして、ザーッと雨が降ってきた

「……ごめんなさい…皆を不幸にしてる……」


「誰が?」


……?!

周りを見渡しても誰も居ない

「だ、誰ですか?」

そして、その声の主が現れたのは、校舎と逆の方から

「園村」

傘をさしている、懐かしい声に目を見開いた

「……ゆうっき…せん、ぱい……?」

「久しぶり、園村」

「なん、でここにっ?」

優生先輩は凄くやつれていた…

「今日だけ、外出許可もらってさ。手続きしに来た」

手続き……?

「なん、の……?」

「退学、するんだ。俺」

それは、私のせいで……っ

「しずくのせいじゃあない」

「……っ」