[完]全力恋奏~音に乗せて~


そんなある日

学校へ着くと、上靴がなかった

「……」

「しずく?……上靴は?」

たまに一緒に登校する新村くん

今日は丁度一緒に登校する日だった

……新村くんには心配かけたくなかったのに

「お家に忘れたかなぁ?」

わざと明るく言ってみた……けれど

「借りに行こう」

新村くんにはそんな嘘バレバレでした


「しずく…しんどいだろ?」

新村くんがなんでそんな顔するの?

「大丈夫だよ」

「……っ俺のせいでごめんっ…」

今にも崩れそうなくらい、新村くんは苦しそうだった

「新村くんのせいなんかじゃあないよ?」

「何が出来る?しずくのために…俺」

「…何も変わらないで……そのままでいて?」

本当に、何も変わらないでいてほしくて

新村くんのせいなんかじゃあないのに…だれのせいでもないのに


教室へ行くと、騒がしかった教室は一気に静まった

「……っ」

席について準備をしている時、微かに聞こえた

「よく普通にしてられるよね」

「自分かわいいの知っててでしょ?うざっ」

「大人しいふりしてよくやるよ」


耐えられなかった…そんな私は、思わず教室を飛び出した