あの花火大会の日、新村くんの携帯には紅ちゃんたちから、先に帰ってるとメールが入っていた

家に帰って紅ちゃんがいて、あったことを話すと飛んで喜んでいた

けれど、どこか悲しそうな、切なそうな顔をしていた気がする


花火大会から、3日

部活で学校へ来て練習をしていた

次の演奏会は、10月のコンクール

私がまたもやソロパートを頼まれて、頑張って練習をしていました

練習場所は、今日は校庭の端

同じパートの友達と一緒に来ています

「しずくちゃんって、好きなことかいないの?」

10分くらい休憩にしている時、突然聞かれて思わずむせた

「なっ、ゲホッ……どうして?」

「んーん?しずくちゃん可愛いし、モテルから」

「いやいや、そんなことないよ…」

友達の名前は、相羽良 優梨華(abara yurika)ちゃん

身長は小さい私よりも頭1個分くらい大きいくらい

顔は整った美形さんと、可愛い感じが混ざったような感じで、性格は素晴らしいです

「優梨華ちゃんはいるの?」

「いるよっ!」

聞いていいのか悪いのか分からず、聞かないでいると

「あそこで走ってる人」

そう言ってグラウンドで部活をしてる人たちを指さす

だ、誰っ!?

「飯倉翔亮」

……え

「飯倉くん?」

「うんっ!そう。」

横顔からでも、好きって伝わってくるくらい、女の子の顔をしていた