少しして、耳元で声が聞こえた
「余裕なんてないよ」
「……あの」
ドキッとして、心臓がうるさいです
そこでようやく離してもらった…けれどその離れたことに何故か寂しさを感じてしまう
「新村くん…」
「なんでっ…何でこんなに声かけられちゃうかなぁ…」
はあっ、とため息を漏らす
胸がズキッと痛む
「ごめんなさい…」
「足…」
え?
怒っているものだと、飽きられているものだと思っていたから、突然のその言葉に頭が混乱
「靴ズレ、してるんでしょ?」
「ど、どうして……」
知っているの?そう聞く前に、私の前にしゃがんだ
「乗って」
え、ええええ?!!!いやいやいや!そんな滅相もない!
「ダメです!」
「はぁ……」
と、またもやため息…うぅっ……すみません……
しゅんと落ち込むと、身体が宙に浮いた
「!?????!!!??!?」
「乗らないなら、これで行くしかないよね?」
ニコッと私の顔を見て微笑む新村くん…何だか、その笑顔怖いです…



![[完]君からの愛を](https://www.no-ichigo.jp/img/member/923380/wmb7aaulfs-thumb.jpg)