普通に相談だし。



「ごめん、こず」



目の前で両手を合わせた後、天ちゃんは先輩の所へ駆け寄った。

…別に今言わなくても良かったんだ。
でも、どうしても天ちゃんに聞いて欲しかった。



☆*☆*☆*☆*



「………」



ゆっちゃんは部費関係で昼休み出ていってしまった。
残りの20分をどうやって過ごそう。



「こずっ。今、空いてる?」
「天ちゃん?部活は?」


私達の高校はスポーツが栄えている。
だから、部活に入っている子は10分休み以外は殆ど練習しているのだ。
もちろん、バスケ部に入っている天ちゃんも当てはまる。



「今日はOFF日になった」
「珍しいね。今までそういうの無かったのにね」
「特別だよ。あ、だからこずの所来たんだけど…朝、何言おうとしてた?」



珍しいOFF日なのに私の為に時間を割いてくれるなんて…。



「何時でもいいよ。無理に聞かなくても」



なんか悪い気がする。



「こず、お前嘘つくの下手」
「な、何でよ」
「だってお前、嘘ついてる時絶対に下の方で左手で右手をギュッと握る」



私、そんな変な癖あったの!?
てか、今までなんで言わんかったんよ。



「だから言いなさい」