「人気者?俺が?」
「うん。だって、男女ともに好かれてるでしょ?」



毎日出来る人だかり。
放課後の部活では鳥羽くん目当てでグラウンドに来る子が多い。ってゆっちゃんが言ってた。



「あー否定はしない」



ハハハと笑う鳥羽くんは子供みたい。
素直だな。



「でも、陽輔のがモテるしバスケ部も人気者のヤツらいるよ」
「陽くんモテるのか…」



バスケ部はイケメン揃いって知ってた。
去年、クラスにバスケ部が多かったから。
でも、あの無愛想な陽くんまでも……。



「陽輔の事気になるの?」
「んー少しだけ」



だって無表情だし無口だし。
あ、それがモテる理由なのかな?



「そっか…」


………。

鳥羽くんはよく顔に出る性格をしている。
基本、笑顔で楽しい時とかよく表に出る。でも、今私の目の前にある顔は不貞腐れている顔だ。
私、何処かで話を間違えたかな。


「あの…鳥────」
「今度は月岡さんの事聞いてもいい?」
「え?うん、いいよ」



私の見間違いだったか。
いつの間にか目の前にはいつもの鳥羽くんがいた。



「何かスポーツしてた?」
「中学の時はソフトボールを。あ、兄と一緒にボール蹴るぐらいはしてたよ」
「ソフトボール!?それも凄いけど、サッカー出来るんだ」
「一応、人並みに」