と、いうか……

全く覚えのない顔。

男の子は真っ赤な顔をして、てんやわんや。

(あ、黒髪。私と同じ・・・。でも)

夕日に照らされた男の子の短い髪は、

艶が出てて羨ましい。

(いいなー。同じ人間で、同じ黒髪なのに
どうしてこうも違うんだろうなー。)

男の子『あ、あの!藤原さん!』

はっ!!!

急に大きな声で呼ばれて、
自分の世界に入ってた事に気付く。

麻衣子『はい!』

反射的にいい返事。

男の子『えっと、その・・・。』