3度目の告白



一年程前、母親が知らない男と家を出て行った。

元々、父親が母親に暴力を振るっていたため、私は家を出た母親を恨んでいない。

逆に、私をここまで育ててくれるまで、多くの暴力に耐えてくれたんだ。

尊敬したいくらいだよ。

でも、1つ恨んでいることがある。


私を一緒に連れて行ってくれなかった事だ。


今では、出て行った母親の代わりに、私が暴力を受けている。

つまり、虐待されている。

だから、

別に、

恨んでもいいよね。



毎日のようにされる暴力に、とうとう私は慣れてしまった。

これが、当たり前になった。


半年ほど前までは、まだ今程慣れていなくて、栄養失調と睡眠不足が原因で学校で倒れた事があった。

その日はちょうど、4日間の出張を終えて帰ってきた父親が、久々の休日で朝から寝ていた日だった。

出張中、暴力を振るわれていなかったため、学校で倒れた時には、あざはほとんど消えていた。

虐待されてるのかも、なんて疑いが全くかけられなかったなかった父親は、学校からの連絡後に私を迎えにきても、何事も無いといった顔で、先生と話をしていた。



家に帰り、玄関に入った。

扉が閉まった、瞬間、


ーーーバシッ


「せっかくの休みだったっていうのに、面倒
なことしてくれやがってッ‼︎‼︎‼︎」

その後は、玄関から1番近い部屋のリビングで2、30分間、殴られ、蹴られ続けた。




途中、3歳上の兄、隆平(リュウヘイ)が帰ってきた。

私が殴られている光景を見て、こう言う。

「またやってんのか?
おい、親父‼︎ 警察沙汰にだけはしてくれる
なよ。
お前もだぞッ‼︎」


兄は男で、母親の代わりにされることがないため、暴力を振るわれない。

だから、いつも他人事の様に、私の事を見て見ぬふりをする。



「お兄ちゃんなら、助けてくれるかもしれな
い」

はじめは、そんな風な事を思っていた。

だから、初めて冷たい目を向けられた時、私はショックを受けた。

見捨てられたんだ、そう思ったから。




倒れた日は、運の悪いことに、金曜日だった。

そのため、土曜日と日曜日は、父親も仕事がなく、休みだった。

機嫌が悪い時は私の部屋に押し入ってまで、私に暴力を振るった。