その日の夜、今崎君は夕方の事を家族全員に話した。

今崎(母)「そうだったの、、、。
ごめんなさいね、住崎さん。
私達、今まで気づいてあげられなく
て。」

「そんなッ‼︎
私が迷惑ばっかりかけてしまっているのに
、さらにこんな事を、、、。
ほんとに、ごめんなさい、、、。」

私はまた頭を下げた。

今崎(父)「謝る必要はないですよ、住崎さん。
誰も迷惑だなんて、思っていません
から。」

そんな言葉は、私にはもったいないくらい嬉しいものだ。

今崎「な?言った通りだろ?」

そう言った今崎君と周りにいる今崎君の家族を見た。

皆が黙って頷いてくれたり、微笑んでくれた。

私の目からは、また涙が溢れ出してきた。

「ありがとう、、、!
ありがとうございます‼︎」

今の私には、ただただ感謝の言葉を述べることしかできない。

(こんな私をこんなに助けてくれた。
いつかは、私が皆さんを助けれるようになろ
う!)

心の奥で密かに、私は誓った。



今崎(母)「まずは、対策を考えましょう。」

今崎(兄)「って言っても、どうすんだ?」

今崎(姉)「帰って来る前に、千奈美ちゃんに連
絡するっていうのはどう?
ラインで何時くらいに帰るって伝え
ておけば、急に玄関のドアが開くこ
とはないでしょ?」

今崎(妹)「お!良いじゃん、それ!
やってみようよ!」

今崎「だな。」

今崎(姉)「あと、声かけ!
無言で千奈美ちゃんに近づいて話し
かけない!
『ただいま』とかもちゃんと言うこ
と!
特に男性陣‼︎」

今崎「俺は言ってるぞ、姉貴‼︎」

今崎(姉)「さあ〜、どうだか。」

今崎(妹)「冬哉お兄ちゃんの事だから、どうせ
家に上がって、リビングとかに行っ
てからでしょ?
そうじゃなくて、扉を開けてすぐに
言うの!
でないと意味ないでしょ‼︎」

今崎「ああー、分かった!
分かったから‼︎」

今崎(姉)「適当に返事してる?」

今崎「してねーよ‼︎」

言い合う今崎君とお姉さんのやり取りを見て、周りにいる私達は大笑いした。