ーーーピッ、ピッ、ピッ、ピッ


目を開けると、規則的に鳴っている機械音が聞こえた。

今崎「住崎ッ!
住崎、俺が分かるか?」

「、、、、、、、、、、。」

ぼんやりした頭で考える。

今崎「、、、、、、、、、、、、、。」

「、、、、、今、さ、きくん。」

今崎「住崎ッ‼︎」

眉間にしわを寄せ、何かを案じる様な顔をしていた彼は、問いかけにゆっくりと静かに答えた私を見た後、安心したといった顔をして、私の名前をまた呼んだ。

今崎「気分はどうだ?住崎。
何かして欲しい事とか、欲しい物とか
あるか?」

「気、分は、、、あんまり、かな。
から、だが、、ダルいし、、、。

ここ、、、どこ?」

今崎「病院だ。
だから、 安心しろ。


痛いところがあったり、苦しかったり
しないか?」


「あんまり、わから、ない。
たぶん、大じょ、うぶ、、、。」

今崎「そっか、、、、。





住さーーー」

「さっき、、、」

今崎「ん?」

彼の言葉を遮ってしまった。

だが、彼は気にする事なく、逆に喜んでいる風にも見える。

「さっき、欲し、い物は、あるかって、聞い
たよね?」

今崎「ああ。なんでも言えよ。」

「お水、貰える?
喉、乾いちゃって、、、。」

今崎「わかった。」

近くに用意していたのか、1つのコップを手に取り、そこに少量の水を注いだ。

今崎「起こすぞ。」

そう言いながら、寝ている私の首元に腕を差し込み、肩を持って、私の体を半分起き上がらせた。

力の入らない私は、彼に全体重をかけてしまうことになった。

「ご、めん、、、。
重いよ、ね、、、?」

今崎「全然。逆に軽すぎるだろ、住崎。」

そう言った彼は、起き上がらせた私の体を支えながら、コップを私の口元に運び、丁寧に水を流し込んでくれた。

彼の手は、温かく、とても優しいものだった。


彼の事を何も知らなければ、想像する事の出来ない光景だろう。