『住崎』と書かれた表札の家の前に来た。

そして、インターホンを押す。


ピンポーン


返事がなかった。


ピンポーン


もう一度鳴らす。


返事は、無い。


夏木「まだ帰ってないとか?」

「そんなことねぇよ。
絶対に帰ってる。」

夏木「じゃあ、お前に会いたくねぇってこと
?」

(そんなことねぇ!)

と叫びそうになった言葉を飲み込む。

あんなに傷つけたんだ。

会いたくない、って思われてない方がおかしいのが普通だよな。


そう思い、出直そう、と勇に言いかけ口を開こうとした。

ちょうどその時、

ーーーゴンッ

と、何かが窓ガラスにぶつかった様な音が住崎の家からした。

夏木「なんだ?今の音」

「分かんねぇ。」

嫌な不安が広がっていき、体の芯が凍っていきそうな寒さを感じた。

俺は家に入ろうと、玄関の扉に手をかける。

夏木「お、おいッ‼︎
まさか、入る気じゃねぇだろうな‼︎」

「、、、入るに、決まってんだろ。」

小声で問いかけてくる勇に、小声でかつ真剣な声で返した。

そして、扉をそっと手前に引く。


ーーーガチャ


夏木「開いた、、、。」

一歩入り、呼びかける。

「すんませ〜ん。
誰かいませんか〜?」


すると、、、