以来、俺は毎日昼休みになると、体育館裏に向かった。

純粋に、住崎との時間が楽しみだったというのもあるが、何よりも、何か話してくれるかもしれない、力になれるかもしれない、と思ったからだ。

結局、俺が一方的に話していただけだが、、、。


住崎と過ごす4回目の昼休みが終わった日の放課後

1人の女子生徒に呼び出された。

(またかよ、、、。
俺の彼女は住崎だって言ったのにな〜。
面倒くせぇ〜、、、。)

そう思いつつも、やっぱり呼びかけに応じて、その女子生徒と校舎裏付近の人気のない所に行く事にする俺。

行ってみると、知らない面子の女子が4人もいた。

(ゲッ‼︎‼︎
なんだよッ‼︎
俺、なんもしてねぇぞ‼︎)

内心、不安と焦りでいっぱいになりながらも、それを悟られないように振る舞う。

「なんか用?」

女4「今崎君にとって大事な話をしたくて。」

5人の中から、1人の女子が出てきた。

髪はパーマをあてたような長い髪で、化粧もしっかりされた、ボス格らしき人物だ。

女4「あなたの今の彼女さんって、住崎さんだ
よね?」

(今のって、、、。
俺は、今まで誰とも付き合った事なんてねぇぞ‼︎)

声には出さずに言い返し、

「そうだけど。」

と、冷静に見えるように返す。

女4「彼女、、、ウザいんだけど。」

「、、、、はぁ?」

女子生徒の言った言葉の意味がすぐに理解できなかった。

女4「だから、あなたの今の彼女、ウザいって
言ったの。
何考えてるかわかんないし、いっつもマ
スクつけてて、そのうえ辛気臭いし。
私達だけじゃないよ。
同学年の人のほとんどが、あの女に対
して思ってるよ。
“気持ち悪い”って。」

(お前らに、あいつの何がわかるんだよッ)

女4「女子達皆、今崎君が何であんな女選んだ
んだろうって言ってる。」

「そんなもん、お前らには関係ねえだろ?」

怒った声で言った。

それに対して、彼女は顔色1つ変えずに、

女4「、、、確かに、関係ないよ。



じゃ、一部の女子が、あなたの彼女さん
をいじめてるのは、知ってる?」



「、、、、、、、、、、、、、は?」

また、前にいる女子が言ってる意味がわからなくなった。


女4「ふ〜ん、知らないんだ。
彼女、もともと学校から浮いてたけど、
今崎君と付き合う事で、いじめが出てき
たみたいなの。」

含んだ笑いをしながら、言ってくる。

俺の頭の中は真っ白になった。

「、、、、、何だよ、ソレ。」

聞き返す。

女4「そのままだよ。
あなたの彼女さんはいじめを受けてるの
。」

声が、言葉が、出てこなかった。

彼女の力になりたいと思って、彼女に近づいた。

なのに、それが逆に彼女を傷つけていた。

何も言えずに棒立ちしていると、

女4「私達なら、何とかできるよ。」

そう言ってきた。

「、、、、、、え?」

女4「いじめを止めてあげられる、って言った
の。」

「、、、出来んのか?」

女4「できるよ。
“すぐに”とは、言い切れないけどね。」

「なら頼むッ‼︎」

俺は目の前にいる女の肩を掴んで、必死に頼んだ。

迷いなんて、微塵もなかった。

女は驚いた顔をした後に、満面の笑みとも言える顔をして言った。

女4「、、、いいよ。
1つ、約束してくれたらね。」

「、、、何をすればいい。」














女4「あの女から、離れて。」