奏翔の頬を両手で包み込んでしっかりと目を合わせる

それでも奏翔は逸らそうとする


....どうして?




「奏翔っ!」




呼びかければ弾かれるように奏翔はこっちを見た

その瞬間を絶対に逃さない




「どうしたの...?」

「別に...」




奏翔に顔をぐっと近づける

奏翔が眉を顰めるのが分かった




「愛桜...」

「奏翔、お願い、こっちを見て。」




それでも見てくれない

どうして...?



胸が痛い...苦しいよ...





「覚えとけ、愛桜」

「え?」

「その顔は、煽ってるようにしか見えない」





顔が熱を持った


あ、おってる....って

恥ずかしいんですけど!?