「愛桜」

「どうしたの、奏翔」

「愛桜は〈月蝶〉か?」

「えー、なんで?」

「んなわけねぇだろ!〈月蝶〉がここにいるわけ!」




急に騒ぎ出す他のメンバー


ノーコメント。

もう私は何も言いません


と、無視を決め込んでいても騒ぐ他のメンバー




「だよね、〈月蝶〉いたら会いたいなーっ」

「分かる、ハッキングとか教えて欲しい」

「あたしは素顔見たいな」

「喧嘩見てぇ!」

「奏翔も〈月蝶〉会いたいの?」




騒がない奏翔に訊いてみる

どうなんだろうなー、気になる




「ああ。」




ふわり、と奏翔が微笑む

私を優しく頭を撫でて抱き締めた

鼓動が早くなった、気がした




「奏翔?」

「お前、喧嘩できるのか?」

「まあ、ね?」

「そう、だよな。銃避けられるもんな」

「...奏翔?」