朱羽の階段を降りて行く音が聞こえる。 それはどんどん遠ざかり、ドアが閉まる音が聞こえた後は全く聞こえなくなった。 「はーあ。なんだよー。片思い、だったんだ。」 そう口に出してみると、自然と涙が溢れてくる。 止めよう、止めようと思っても全く止まってくれなくて。