【連載長編】アルエス

その氷の塊の表面を指で軽くなぞる。


罠の気配はない。


冷たいというより、痛い程の魔磁伽琉な代物であった。


表面の白い曇りのせいで中身は窺えない。


俄然やる気が湧いてきた。