何時もより、丁寧にダイブした夏冬は、未知なるログの情報を得て、満足していた。ログの夢枕にたった貴婦人が火竜ながら魔術師でもあるシャラムだろう?そして男子同士とも知らずに、ログが『はしか』にかかるのだ。夏冬は続きを想像してにまにましていた。ログはノンケだからシャラムが男子だと知ると『失恋』するだろう。現代社会ならマイノリティのゲイは普通の話だが、王族が跋扈するドラゴンFTでは『お笑い』と扱われるのだ。まあシャラムの外見だけで『恋する』ログが悪いのだが……
シャラムにはリルが居るし『耽美』にもならないだろう。うん、ログで『耽美』はあり得ない。夏冬は「Dragonstory」の壺が呑み込めたぞと預かった絵画のコピーを見ながら想った。そしてソファに寝転がる。睡眠が充分とれそうな疲労だった。