【紫・長編】華押(hana oshi)

ログは、以前街の住人に怒られた、糞の取り忘れを防止する為に、犬達の後ろを歩いていた。餌は飼い主がやる為に、犬達はちゃんと飼い主に懐いている。だから散歩法に問題はない。落ち着いていない方の犬は視力が悪いのか?姉犬に、寄り添うように、歩きながら散歩の恐怖を誤魔化しているな、とログは思った。たまたま他所の散歩犬に出会うとけたたましい勢いで妹犬が鳴き続ける。ログは散歩を楽しんでいる飼い主と犬に何度も何度も詫びた。ログがリードを持つ犬達は散歩を終えると飼い主に甘えに行く。そして飼い主は、御褒美に煮干しをやるのだが、姉妹とも興奮して、必ず飼い主は指をかまれ「いててて」とぼやいていた。そしてブラッシングをされる犬達と別れ、賃金を貰ったログは、次の便利屋業務に移る。