「ん?
どした?」



「……なんでも、ないです…」




モグモグと口を動かしても、落ち着かない。



だって、



私、



悠里くんと、



か、か、か、



間接キス…



そこまで考えたら、ぶわっと顔に熱をもった。




「ん?凛、顔赤くね?」




悠里くんの指が、私の頬に触れた。



じっと見つめられてるから、目のやり場に困って視線をそらす。



すると悠里くんの指が、唇の端をなぞった。




「へ?」



「シナモンついてる」




私の唇の端についていたシナモンを指で拭うと、



その指をペロリと舐めとった。