矢代くんの本気の恋





「はぁ……」




なんで私、逃げてるんだろう。



最初から悠里くんの家に行くつもりでいたのに、



悠里くんの知らないことを知れたのに、



嬉しいと思えなかった。



私じゃ、悠里くんの一番近くにいられないんだって突き付けられた。



……そんなことわかってたのに。



なんでこんなに、モヤモヤして、気持ち悪いんだろう…。




「おー!
なんか可愛いコ来た!」




ぼーっと帰り道を歩いていると、



さっき立ち寄ったコンビニの駐車場に、学ランを着た男の子たちがたまっていた。