悠里くんの家への道を歩いていると、ちょうど道沿いにコンビニがあった。



ラッキー!と思いながらコンビニに入ろうとすると、



窓ガラスから、見覚えのある人物が雑誌を立ち読みしてるのが見えた。



……悠里くんだ。



ぼーっと外から眺めていると、



悠里くんが雑誌を閉じて顔をあげた。




「!」




目が合った。



確実に。



私を見つけて驚いた顔をした悠里くんは、



ペコ、と会釈して、そのまま雑誌コーナーを離れようとした。




「あっ、ま、待って!」




私も急いで店内に入ると、



悠里くんが私を見て、何事かと言いたげな顔をしていた。




「あっ、あの、矢代くん」



「……って、またそれか…」




なにかボソッと呟いた悠里くんは



「なに?」と私の目を見ていった。



……怒っ…てはいないみたい?