羨ましそうに私を見てる美音を見ながら
真白くんはん゛んっ、と咳払いした。
「…ハッ!
ごめんこんな話をしに来たんじゃなかった!」
美音が教室に入り、
自分の席に座っていた悠里くんの前に立った。
「……あ?」
「悠里。
これから、あたしたちと一緒に帰ろうよ」
「……は?」
「あたしたちは今まで3人一緒だった。
アンタと凛が付き合ったからって、アンタにずっと凛を渡すわけにはいかない」
「……」
「だから、
昔みたいに、4人で一緒に帰ろうよ」
「……は!!?」
悠里くんはさっきから驚きの声ばかりあげている。
「いや…いやいやいや。え?
だって…元はといえば俺が勝手に抜けたんだぞ?
なのに、誘ってもらうなんてそんな甘えたことできねぇよ」
「……ふぅん。
でも、それなら凛と一緒には帰れないよ」
美音がいたずらっぽく笑ったら、
悠里くんがガタッと音をたてて立ち上がった。