真白くんの笑い声に反して、



美音はお怒りの声……。




「あたしじゃなくて、泥棒だったら
どーすんのよ!?」



「そ、そうだけどさぁ…
二人がいるから、私も安心して寝ちゃうっていうか…」



「もう!それじゃあたしたちのせいみたいじゃない!」




プンッと頬を膨らませる美音。



茶色がかったセミロングの髪が揺れると美音の匂いがして安心する。



そうだ、この安心する匂いが私の眠気を呼び寄せるんだ!!




「美音のいい匂いで眠くなっちゃう~」




ぎゅーっと美音の腕に抱きついて肩に頬を擦りつけると。




「も~。そゆこと言うな~!
許しちゃうじゃんかぁ~」




美音も私に抱きついてきた。



やーん美音大好き~!




「二人でラブラブしないでよー。
寂しーじゃん俺」



「真白くんも、だーい好きだよ?」




真白くんに笑ってそう言うと、



真白くんは「あ、ありがと」と、噛みながらそう言って目をそらした。



んん?どうしたんだろ?




「真白くん?」




真白くんの顔を覗き込もうとした時。




「おはよう悠里~」



「や~ん悠里~
昨日もカッコよかったのに
昨日よりカッコいいよ~」



「はは、いつもと変わんなくない?」




学校一目立つ男の声が聞こえた。