何も言わない杉浦さんの顔を、ゆっくり覗き込むと、
顔はまだ真っ赤のまま、少し泣きそうな表情をしていた。
「杉浦さん…どうしたの?」
掴まれたままだった手をぎゅっと握り返して聞くと、
杉浦さんがゆっくり話してくれた。
「さっきの噂ね、
圭と付き合い始めたくらいの時に流された噂なの。
あ、心配しないで!
その時からその噂はデマで、
わたしが矢代くんに取り入ろうと圭を利用したことなんてただの一瞬もないから」
ブンブンと手を横に振ってキッパリと言う杉浦さん。
そこまで強く否定されると悠里くんがかわいそうな気もするけど…;
「わたしってお高くとまってるように見えるみたいで、
中学の時から女子に嫌われててね。
圭と付き合い始めてから、矢代くんとも少し話すようになって。
それを見てた当時の矢代くんの彼女は、いい気がしなかったんだろうね。
さっきの変な噂を流されちゃってさ。
まぁわたし女子の友達いないから、否定してくれる人もいなくて、
放っておいたら、なんか広まってるし。
そのせいで、それ以降も友達全然できないし、
さっきの矢代くんの彼女とかは無条件で嫌われてるしって感じで、色々諦めてたんだけど」



