別…れる？
私と、悠里くんが？
「でも、意外だったよ。
次の彼女が吉川さんなんて」
「何が、意外なんですか…？」
「だって、吉川さんって大人しそうだから、
ノリで付き合うとか、出来なさそう。
過去に付き合ってきた子って、悠里のこと好きだけど、
悠里に本気になってるって振る舞いをしない子たちばっかりだったから」
「どうして？
本気じゃないって振る舞いをしなきゃ、悠里くんの彼女になれなかったんですか？」
「……わかんないかなぁ。
悠里は本気になられて、束縛されたりするのが嫌なんだよ。
だから、なんでもないフリをするの。
じゃなきゃ、隣にいられないから」
「でも
そういう振る舞いをしてきても、今はもう隣にいられてないじゃないですか」
「……いいんだよ。
ずっと一緒にいられるわけないってことくらい、付き合ってるうちに実感するもの」
そう言って、悲しそうに笑うマミさん。
どうして…そんな思いをしてまで、自分に嘘をつくんだろう。
