矢代くんの本気の恋








「あれ、
凛、今日早いね?」




C組のドアを開けると、



まだ掃除途中みたいで、黒板消しを持った真白くんが、



私がいつもより早く来たのを不思議がっていた。



だっていつもは……



私の掃除が終わる頃には、真白くんと美音は私の教室で待ってるから。



私がC組に来ることはあまり……いや、今まで一度もなかった。




「あ、掃除サボったろ?」



「サボってないよ!
早く終わったの」



「え、なんで?」



「一人……来てくれたから」




たとえ気まぐれでも、悠里くんが来てくれたことが嬉しくて



思い出してつい、頬が緩んでしまう。



それを見た真白くんはフッと笑って。




「よかったね」




わしゃわしゃと私の頭を撫でた。




「真白くん、手にチョークの粉ついてないよね?」



「……あ」



「もーー!!」