真白くんが、普通に話してくれてる。



気まずくならないようにしてくれてる。




「ちょっと、頭痛いだけ……」



「どっかで打った?」



「ううん。
ちょっとズキズキするっていうか……」



「風邪とかかな?
昨日ちゃんと暖かくして寝た?」



「どうだろ、ちょっと湯冷めしちゃったかもしれない」




はは、と軽く笑うと、



真白くんが私の頭を撫でた。




「……真白くん?」



「……や、ごめん。
もうすぐ、こうやって触ったりとか、出来なくなるんだろうなって思って……」




スッと手が離れると



真白くんは目を瞑り、ハァーっと息をはいた。