……噂か。



だとすると、凛の耳にも入ってるよな…。



だから怒ってた?



俺が女をもてあそんでるって思ってたのかな。



『彼女を大事にすればいいのに』



凛は、こんな俺が許せなかったのかな…。



凛とは付き合わない、なんて、偉そうなこと言える立場じゃねーだろ。何様だよ俺は。



とにかく。



今までの俺は、最低すぎた。



凛を振り向かせるには、こんな俺じゃダメなんだ。




「真白」



「なに?」



「もう、退かない。
絶対、後悔しないように
出来る限りのこと全部して、凛を振り向かせるから」



「……どーぞ、ご勝手に。
俺も勝手にさせてもらうから」




真白はフッと笑うと



道行く女の人に見られてるのもお構いなしに、来た道を戻っていく。



……モテるのに、



ずっと一途だもんな……



真白も、ちょっとくらいまわりを見てみればいいのにな。



……美音は、今どんな気持ちなんだろ。



とりあえず俺は、凛が出す答えを待つことにしよう。