……ほんとは誰にも譲りたくねーくせに。
昔っから、真白が凛を見る目は俺と同じだった。
俺と同じくらい、長いこと凛を想ってるんだ。
簡単に譲れないだろ、普通。
俺がチャラかったの見てたなら、尚更。
本当はその言葉だって、本心ではないだろうけど
それでもこう言える真白は、やっぱり俺よりずっと大人だ。
「……じゃあ、俺もう遠慮しねーから」
「いいよ。
悠里には負けない」
真剣に、真白はまっすぐ俺を見て言った。
今度は
目をそらさなかった。
メニュー
メニュー
この作品の感想を3つまで選択できます。
読み込み中…