矢代くんの本気の恋




私と目があって、悠里くんは小さく手をあげた。



けど、申し訳なさそうな顔してる。



そんな悠里くんを見ていたら、こっちが申し訳なくなってしまう。



せめてごめんって伝えようと、窓を開けた。




「あ、ごめんね悠里くん…せっかく来てくれたのに…」



「それはいいけど、
凛、大丈夫なのか?
昨日の遠足で疲れたのか?体調悪い?」




外から、悠里くんは二階にいる私に聞こえるように大きな声で言う。



心配してくれてるみたいだけど、



この距離で話してると近隣に響いちゃいそう。



家まで来てもらってすぐ帰ってもらうのも申し訳ないし、



とりあえず、うちの中で落ち着いて話そう。




「ごめん悠里くん、
鍵開いてるから、家に入ってもらっていい?」



「え……いいのか?」



「うん。
大きな声で話すの、近所の人に迷惑かもしれないから…」